2010.03.11 Thursday
クロッシング
いい映画を観てきました。脱北者と北朝鮮に残したその家族の壮絶な生きざまを描写した映画「クロッシング」です。試写会に映画関係者から「ぜひ観てください」と招待していただいたのです。
日々の行動や思想まで国家に支配されてしまう北朝鮮の人々の苦しみをよく表現しています。飽食の時代を生きる日本人には想像もできない状況がいまの北朝鮮にあります。働いても、働いても食事も満足に採ることができないギリギリの生活でも親と子、夫婦が助けあっている姿に感動します。100人以上の脱北者に取材し、この映画のスタッフにも脱北者がいます。実際の脱北経路を撮影するために総距離8千kmにわたってカメラを回したようです。 北朝鮮の非難というより、実際の北朝鮮の状況を忠実に再現しています。このような事実を多くの人たちに知られることを北朝鮮当局は恐れるはずです。ですからおそらく北からの脅威も覚悟しての制作だったと思います。スタッフやその親族が何をされるか分かりません。まさに“命がけの”映画ともいえるでしょう。 北朝鮮の病院では薬が無いので、栄養失調で結核にかかった妻ヨンハを治療することができません。その薬を求めて決死の覚悟で中国に渡る夫ヨンス。北朝鮮でその帰りを待つ一人息子のジュニがどうなるのか。ヨンハは。続きは映画で。とにかく丁寧に作った映画です。観た人は、普段感じない「いま生きていることに対する感謝の気持ち」を抱くはずです。 この映画は4月17日からユーロスペース、名古屋シネマスコーレ、5月1日から銀座シネパトス、千葉劇場、シネマート心斎橋でロードショウの予定です。みなさんも機会があったらぜひ観てください。 |