まわたり始末控

前衆議院議員 まわたり龍治のブログです。

クロッシング
いい映画を観てきました。脱北者と北朝鮮に残したその家族の壮絶な生きざまを描写した映画「クロッシング」です。試写会に映画関係者から「ぜひ観てください」と招待していただいたのです。

日々の行動や思想まで国家に支配されてしまう北朝鮮の人々の苦しみをよく表現しています。飽食の時代を生きる日本人には想像もできない状況がいまの北朝鮮にあります。働いても、働いても食事も満足に採ることができないギリギリの生活でも親と子、夫婦が助けあっている姿に感動します。100人以上の脱北者に取材し、この映画のスタッフにも脱北者がいます。実際の脱北経路を撮影するために総距離8千kmにわたってカメラを回したようです。

北朝鮮の非難というより、実際の北朝鮮の状況を忠実に再現しています。このような事実を多くの人たちに知られることを北朝鮮当局は恐れるはずです。ですからおそらく北からの脅威も覚悟しての制作だったと思います。スタッフやその親族が何をされるか分かりません。まさに“命がけの”映画ともいえるでしょう。

北朝鮮の病院では薬が無いので、栄養失調で結核にかかった妻ヨンハを治療することができません。その薬を求めて決死の覚悟で中国に渡る夫ヨンス。北朝鮮でその帰りを待つ一人息子のジュニがどうなるのか。ヨンハは。続きは映画で。とにかく丁寧に作った映画です。観た人は、普段感じない「いま生きていることに対する感謝の気持ち」を抱くはずです。

この映画は4月17日からユーロスペース、名古屋シネマスコーレ、5月1日から銀座シネパトス、千葉劇場、シネマート心斎橋でロードショウの予定です。みなさんも機会があったらぜひ観てください。
| その他 | 22:19 | comments(1) | - |
以前TVニュースショウで脱北者の特集をやっていて、そこでの中国に逃れた脱北者のインタビューが印象的でした。
彼がインタビューに答えて言うに
「北朝鮮はいい国なんだ。教育も医療も無料。ただ食べるものが無いんだ。」
飢え死にしかかって国を捨ててもなお、他国人に対して母国を悪く言わないように努めるその答えに胸を突かれました。
食品や娯楽が沢山あっても不満タラタラで、自国を外国人に叱って欲しいと思っている人間の多い国もあるというのに。統制教育の結果というより、親の悪口を絶対に言わず、他者に対しては親を庇う素振りを見せる虐待された子供を連想させ、彼にとってはどんな国であっても正に母国なんだ、と感じさせられました。
映画はアクチャルな社会的メッセージを持ちながら、どんなアクション映画よりもスリル満点な設定の映画を作るには、今や北朝鮮を題材にするべきなんだ、という事を教えてくれます。
この映画がスリルに満ちているのは、北朝鮮脱北者が主人公で、脱出の難しい国から出ていき目的を果たして、また帰って来なければならない、という巧妙な設定にあります。
脱出に成功すればそれで終わりではない。
それも主人公は超人的なスパイや軍人などではなく、市井の一般人です。
これは本当にスリル満点ですが、ストーリーにするのはかなり難しかったでしょう。
このプロットを脚本化脚色化した、というだけでも力の入り具合が判ります。
最近日本映画は米国のアカデミー賞を受賞したりしてますが、さすがにこういう種類の映画は一度斜陽化してからこっち、今だに日本映画界は不得意だ。
映画は見に行こうと思います。
お教え頂き有難う御座います。
| 青木洋一 | 2010/03/12 2:41 AM |










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